原鹿の旧豪農屋敷
出雲でも最大規模の「築地松」が屋敷を囲い、長い歴史と風土の中で育まれた出雲平野の象徴的景観。
原鹿の旧豪農屋敷の歴史
原鹿江角家は江戸時代中期に出雲市の灘分から分家し、居を同市斐川町原鹿に定めた。当初、屋敷は現在より700m北にあったが、度重なる水害のため明治30年代初めに現在地に移った。 昭和21年の農地改革当時には186.5haの農地を有し、島根県で7番目の地主豪農であった。
主屋はもとの屋敷の部材を使いながら明治時代に建築されたものであるが「水返し屋根」に見られる様に江戸末期の建築様式の伝統や技術が施されている。またこの主屋は12間取の広さを有し、八雲本陣とともに県内屈指の規模を誇る。
本庭園は典型的な出雲流枯山水庭園であり、特に大正時代に作られたと推定される「水琴窟」は稀有である。また、長さ4.6mの短冊石は日本最大級のものである。
築地松を含め約1,000㎡にも及ぶ屋敷林は、出雲地方でも類がない規模で屋敷を囲い、長い歴史と風土の中で育まれた出雲平野の象徴的景観となっている。
以上のような特徴をもつ「原鹿の旧豪農屋敷」が出雲平野の農村文化の歴史を継承する施設として現地で保存されることは、歴史的観点から非常に大きな意義がある。
館内情報
原鹿の旧豪農屋敷
〒699-0643
島根県出雲市斐川町原鹿640-1
TEL・FAX 0853-72-9747
一般公開
- 休館日
- 月曜日(祝日の場合はその翌日)
- 公開時間
- 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
- 見学料
- 無料